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学長からの挨拶

川崎医療短期大学の現状と今後の展望


学長
今城 吉成

 同窓生の皆様にご挨拶を申し上げます。

 私は、守田前学長の後任として、平成21年度から学長を務めております、今城でございます。川﨑祐宣初代学長から数えて7代目の学長ということになります。

 皆様の母校は、昭和48年に第一看護科(50人)、第二看護科(50人)、臨床検査科(50人)で出発しましたが、社会のニーズの変化、医療福祉大学の開学等により、現在は、看護科(120人)、臨床検査科(50人)、放射線技術科(50人)、介護福祉科(80人)、医療保育科(70人)の5学科(1学年370人)で構成されております。

 来年度末には、開学から数えて40周年を迎えることになり、卒業生の総数は約13,300人となる予定です。医療秘書科、栄養科、臨床工学科、医用デザイン科はそれぞれ川崎医療福祉大学に改組され、通信教育部(医療秘書科)は廃止になりましたが、卒業なさった皆さんにとって、本学は変わらぬ母校であり、私達教・職員もその思いをしっかり受け止め、負託にこたえていきたいと考えています。

 ここで、最近の短期大学の状況を少しお話ししたいと思います。看護科、臨床検査科、放射線技術科の、伝統の3学科につきましては、競合する大学、短期大学、専門学校が、看護科:18校(岡山県)、臨床検査科:11校(中四国地区)、放射線技術科:4校(中四国地区)と増加してきました。しかしこれらの3学科は、皆様が築かれた伝統がしっかり受け継がれており、最近のユニバーサル・アクセスの時代にあっても、優秀な受験生を集めることができております。今後も油断することなく教育力を充実させ、社会の要請にこたえたいと思います。

 介護福祉科は開科後10年目を迎えました。超高齢社会の中、好調な求人や初任給の上昇など、介護福祉士を取り巻く環境は悪くないのですが、数年前からのマスコミによるネガティブ・キャンペーンの影響から抜け出せず、受験生集めに苦戦を続けています。平成23年6月には改正介護保険法が成立し、来年から介護福祉士の業務に医行為の一部が加えられることになりました。これを受けて本学では、科の名称を医療介護福祉科に変更し、カリキュラムに医療関連の講義を加え、本学の特色が打ち出せるように改革する予定です。今後はこうした取組みにより、競合他校との違いをいかに世の中に訴えていくかが重要な課題になると思われます。

 最後に、平成17年に開科した医療保育科に触れたいと思います。開学当初は医療保育の新規性が評価され、入学定員は質・量ともに確保できましたが、ここ3年ほどは低迷する傾向にありました。しかし科を挙げて教育内容や広報を充実させた結果、公務員への就職が好調で、高校訪問やオープンキャンパスの感触では、開科当時の勢いが戻って参りました。今後、益々仕事を持つお母さんの数が増え、幼児保育の重要性はいや増すばかりであり、病児や障碍児保育の専門知識を持つ保育士の必要性が一層認識されることになると思います。今年から、川崎医大付属病院に病児保育室が整備され、この方面での実習も格段に内容が濃くなりました。今後大いに躍進が期待される段階を迎えたと認識しております。

 さて、御しまいになりましたが、一言お礼を申し述べさせて頂きます。

 今年の4月に松丘会の役員交代があり、短期大学と松丘会の関係をさらに緊密なものにしようということになり、まず、開学40周年の前倒し事業として、本学の200号教室に天井懸垂式液晶プロジェクター及び音響装置一式、さらに101、102号教室に可搬式液晶プロジェクターと音響装置をご寄付頂きました。また、教育支援補助として、社会活動に著しくすぐれた学生の表彰、就職支援教育と各種委員会活動に対する補助を認めて頂きました。ご寄付頂いた装置は、同窓会の皆様が、母校を会場として研修会を催される時などに利用して頂けますし、補助金は、FD/SD 活動を一層充実させる原動力になると期待しております。この度の皆様のご芳情に深謝し、本学と同窓会がともに発展出来ることを祈念しつつ、お礼に代えさせて頂きたいと存じます。

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